鼻骨骨折整復術(びこつこっせつせいふくじゅつ)
鼻に強い衝撃が加わると、鼻の骨(鼻骨)が折れたり曲がったりすることがあります。鼻骨骨折整復術は、外科的に骨の位置を元に近い状態に戻し、変形や鼻づまり、見た目の左右差などをできるだけ改善するための外来手術です。受傷後できるだけ早い時期(通常1〜2週間以内)に行うことが望ましいとされています。

手術前の準備
- 診察・画像検査(必要に応じてレントゲンやCTなど)で、骨折の有無やずれの程度を確認します。
- 手術のメリット・限界(完全に元通りにならない場合があることなど)、合併症の可能性(出血、感染、再変形など)をご説明し、同意をいただきます。
- 当日の来院時間や食事・飲水制限の有無、付き添いの必要性などについてご案内します。
- 手術は当日診療最後か、翌日の診療最後に時間予約を確保し対応いたします。
手術当日の流れ
- 受付後、改めて鼻や顔面の状態を確認し、手術内容を再度ご説明します。
- 局所麻酔薬を鼻の中や周囲に注射し、痛みを感じにくくしてから手術を始めます。麻酔の注射時には一時的な痛みや圧迫感があります。
- 専用の器具を用いて、鼻の中から骨をゆっくりと押し戻し、左右のバランスを見ながら位置を整えます。必要に応じて外側からも手で形を整えます。
- 整復後、鼻の中にガーゼやシリコン素材を一時的に詰めたり、外側をテープや副木で固定して、骨が安定するようにします。
- 止血と状態確認を行い、問題がなければその日のうちにご帰宅いただけます。全体の所要時間は、準備を含めておおよそ1〜2時間程度です。
術後の注意点
- 当日は激しい運動や入浴(長時間の湯船)は避け、シャワー程度にとどめてください。飲酒も控えていただきます。
- 鼻を強くかむ、触る、ぶつけるなど、鼻に負担がかかる行為は避けてください。小さなお子さまの場合は、寝ている間の体位や兄弟との接触にもご注意ください。
- 鼻の中に入っているガーゼやシリコンは、医師が決めたタイミングで外来で抜去しますので、ご自分では触らないでください。
- 強い痛みが続く、急な出血、発熱、鼻の形の急な変化など気になる症状があれば、時間を問わず早めにご連絡ください。
- 最終的な形は、腫れが引くまで数週間〜数か月かけて徐々に落ち着きます。経過観察のため、医師の指示どおり再診にお越しください。
耳瘻孔摘出術(じろうこうてきしゅつじゅつ)
耳の付け根付近(耳の前や上など)に、生まれつき小さな穴やくぼみが見られることがあり、これを耳瘻孔と呼びます。通常は無症状ですが、細菌が入り込むと赤く腫れたり、膿が出て痛みを伴うことがあります。耳瘻孔摘出術は、この原因となる瘻孔とその周辺の組織をまとめて取り除き、炎症の再発を予防するための外来手術です。

手術前の準備
- 診察で耳瘻孔の位置や範囲、炎症の有無を確認し、必要があれば超音波検査などで広がりを評価します。
- 炎症が強い場合は、まず抗菌薬や切開排膿などで急性炎症を落ち着かせてから、日を改めて手術を行います。
- 手術の目的・傷あと・再発の可能性、合併症(出血、感染、顔面神経への影響が極めてまれに起こり得ることなど)についてご説明し、同意をいただきます。
- 小児の場合は、年齢や体格、協力度によって局所麻酔か全身麻酔かを検討し、必要に応じて専門施設へのご紹介を含めてご相談します。
手術当日の流れ
- 受付後、手術部位の最終確認を行い、マーキングをして位置が分かるようにします。
- 局所麻酔薬を皮膚の下に少量ずつ注射し、痛みを感じにくくしてから手術を開始します。注射の際には、チクッとする痛みと軽い圧迫感があります。
- 耳瘻孔の周囲を小さく切開し、瘻孔の管が途中でちぎれないよう慎重にたどりながら、まとまった形で切除します。必要に応じて周囲の瘢痕組織や嚢胞も一緒に取り除きます。
- 出血をしっかり止めたうえで、皮膚を丁寧に縫合します。縫合糸は、抜糸が必要なものと自然に溶けるものがあり、症例に応じて選択します。
- 清潔なガーゼやテープで創部を保護し、術後の注意点を確認してからご帰宅いただきます。手術時間は30分〜1時間程度が目安です(準備や説明を含む)。
術後の注意点
- 手術当日は創部を濡らさないようにし、入浴は首から下のシャワー程度にとどめてください。翌日以降の洗髪・洗顔のタイミングは、診察時にお伝えします。
- 創部をこする、引っかく、強く押さえるなどの刺激は避けてください。小さなお子さまの場合は、爪を短く切る、就寝時の体勢に注意するなどの工夫が有効です。
- 処方された内服薬(痛み止めや抗菌薬など)は、指示どおり飲み切ってください。貼付したガーゼやテープについても、自己判断で外さず、医師の指示に従って交換・除去します。
- 発赤や腫れの増悪、強い痛み、膿が増えてくる、発熱などが見られた場合は、早めに受診してください。
- 傷あとができるだけ目立たないようにするため、抜糸後しばらくは日焼けを避け、必要に応じて保湿やテープ保護などのスキンケアを行います。詳しくは診察時にご案内します。
